残業代は2年まで遡って請求できる(※2020年4月改正予定)

残業代

KABESHI

残業代を払ってくれない企業は多いと思います。
でも残業代は遡って請求できるって知ってましたか?
泣き寝入りする前に、残業代の時効について学んでいきましょう。

そもそも残業代を支払わないのは違法

会社と雇用契約をすると、基本的には「決められた時間に対する労働を提供すること」によって給与が発生します。
ですから、成果があるかないかに関わらず、働いた時間の給与を会社は支払う必要があります。

残業代が不要なケース

一般的に残業代が不要とされるケースは次のような場合です。

管理監督者

労働基準法の管理監督者に該当する場合は、ほぼ経営者のような役割・動きを求められるため、残業代の支払いは不要です。
しかしここで大切なのは管理職=管理監督者というわけではない、ということです。

ここについては別記事にて解説していますのでこちらをご参照ください。
https://office-worker.work/archives/114

固定残業代

固定残業代を導入している場合も残業代が不要です。
(企業によって「見なし残業代」など、別の言い方をすることもあります)

しかしこの固定残業代がきちんと成立する要件として

  • 基本給部分と固定残業代部分が判別できること
  • 固定残業が何時間分か明示されていること
  • 固定残業相当の時間を超えた残業代は実費できちんと支払うこと

という要件があります。

固定残業代=働かせ放題ではありません。
設定した時間を超えた残業についてはきちんと支払う必要があります。

その他

次のような人たちも残業代支払いの対象外とできます。

  • 農業、畜産、養蚕、水産業
  • 機密事務取り扱い者(※)
  • 監視又は断続的業務

(※)単なる秘書は除きます

詳細は割愛しますが、これらの業務従事者でないのに残業代を支払わないのは違法です。

残業代の請求時効

労働基準法では賃金請求権の時効について次のように定められています。

この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は二年間、この法律の規定による退職手当の請求権は五年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。

労働基準法第115条

退職金以外の賃金については2年まで遡及することが可能です。
もし残業代未払いで裁判になった場合、従業員は2年前までの残業代を請求できるのです。

時効の延長!?

本記事作成時点で、2020年4月より残業代の請求時効が当面3年へ変更になる見込みです。
労働基準法の一般法である民法で5年に改正される予定に合わせて、労働基準法での時効も5年に変更予定でしたが、企業負担を考慮して当面3年で調整する方向のようです。

まとめ

  • 残業代の請求は2年遡れる
  • 2020年4月からは当面の時効が3年に延長される見込み