源泉徴収票に会社印がない!

源泉徴収票

KABESHI

年末調整も終わると会社から源泉徴収票が渡されますが、この源泉徴収票に会社印がある会社とない会社があります。
この違いは一体何でしょう?

そもそも源泉徴収票とは?

会社員として給与を受けている人であれば、退職時や年末調整後に源泉徴収票を交付されます。

しかしこの源泉徴収票が何なのか、きちんと分かっている人は意外に多くありません。

源泉徴収票とは簡単に言うと、所得税計算の根拠を示す書類です。
その1年間の間に

  • いくら給与をもらったか
  • いくら所得税を徴収されたか
  • 社会保険料はいくら払ったか
  • 税扶養は何人いるか
  • 税扶養の中に障害者はいるか

といった内容を記載しています。

なおここでいう1年間は1月~12月を指します。
また、あくまでも税金計算の基礎になる数字が記載されるため、もらった給与は“課税対象となる給与”に限られます。
一定額までの通勤手当や慶弔見舞金等は通常非課税のため、これらの金銭を会社から受け取っていても源泉徴収票の金額には載りません。

会社印は必要か?

結論から言うと、源泉徴収票に会社印は不要です。

実際に源泉徴収票を機械的に出力している企業で会社印を押印している企業はかなり少ないと言えます。

また法律上、源泉徴収票の交付は義務付けられていますが、会社印の押印までは義務となっていません。

居住者に対し国内において第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等(第百八十四条(源泉徴収を要しない給与等の支払者)の規定によりその所得税を徴収して納付することを要しないものとされる給与等を除く。以下この章において「給与等」という。)の支払をする者は、財務省令で定めるところにより、その年において支払の確定した給与等について、その給与等の支払を受ける者の各人別に源泉徴収票二通を作成し、その年の翌年一月三十一日まで(年の中途において退職した居住者については、その退職の日以後一月以内)に、一通を税務署長に提出し、他の一通を給与等の支払を受ける者に交付しなければならない。ただし、財務省令で定めるところにより当該税務署長の承認を受けた場合は、この限りでない。

所得税法第226条1項

一定条件に該当する人の源泉徴収票は税務署に提出する必要がありますが、その税務署提出用源泉徴収票ですら押印は必要とされていないのです。

会社印を押す企業の理由

それでも源泉徴収票に会社印を押して渡す企業も存在します。

なぜ会社印を押して渡すのでしょうか?
三つの理由があると考えます。

  • 会社印を押す方が丁寧な処理であると思っている
  • 会社印が義務でないことを知らない
  • 何となく惰性で押している

概ね以上の三つに集約されると思います。
前者の「丁寧な処理」は本人(あるいは会社)の信念なので他社がどういう言う筋合いはないかもしれませんが、後者二つ「義務でないことを知らない」「惰性で押している」場合は、業務効率化を図るため押印をやめるべきと思います。

(※)誤解のないよう補足しますが、会社印があることがダメだというわけではありません。
ただし義務と手間のバランスを考えた場合、やる必要のないことを続けることを見直してはどうでしょう?という提言です。

逆に押印が必要なケース

社員から源泉徴収票への会社印を求めるケースで一番多いのは、住宅ローン審査で提出したいから、ではないでしょうか。

金融機関としては収入の証明として源泉徴収票に対して会社印を求めるケースがあります。

ただし、この場合は金融機関としては収入が証明できれば良いのであって、収入証明が必ず源泉徴収票ではなければいけない、という根拠はありません。

会社印は実印でなければ、作ろうと思えば誰でも作れます。
役所で課税証明書等を取得させた方がより確実な方法です。

収入証明として一番手っ取り早いため源泉徴収票を要求される場面が多いと予想されます。

源泉徴収票の交付期限

たまに「要求されないと源泉徴収票を発行しない」という企業を聞きますが、源泉徴収票は交付義務があります。
本人が請求しなくても渡さなければなりません。

その期限は

  • 退職の場合は退職の日以後1ヵ月以内
  • 在職の場合は翌年の1月31日まで

です。

まとめ

  • 源泉徴収票に会社印の押印は不要
  • 会社印があっても問題はないが手間はかかる
  • ただし住宅ローン審査時には会社印を求められることがある