独立・起業で失業保険はもらえる?

KABESHI

独立・起業をする場合、すぐに生活できるだけの売上見込みが立っている人は少ないと思います。
そこでいわゆる失業保険を利用したいと考える人は少なからずいますが、本当に利用できるのでしょうか?

失業保険とは

失業保険と言う名の保険はない

厳密には失業保険と言う保険は存在しません。

皆さんは会社員自体に雇用保険に加入していたはずです。
この雇用保険からでる給付に”基本手当“という給付があります。

これが世の中で失業保険や失業給付と呼ばれるものです。

1日あたりの賃金額

失業保険の1日あたりの金額は会社員時代の給与額が基準となります。

簡単に言うと、離職前6ヵ月間の給与額を180日で割って、1日あたりの賃金額を算出します。(賃金日額といいます)

賃金日額には上限下限が設定されており、2019年8月1日現在で

  • 上限 13,630~15,890円(年齢による)
  • 下限2,500円

です。

(参考)厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/000489683.pdf

失業保険1日あたりの給付額

賃金日額に一定パーセンテージを掛けて、失業保険1日あたりの給付額を算出します。(基本手当日額と言います)

パーセンテージは45~80%で、年齢や賃金日額に応じて変わります。

例えば離職時年齢30歳で給与月額30万円だった場合、次のような計算式で基本手当日額を算出します。

●賃金日額
300,000円×6ヵ月÷180=10,000円

●給付基礎日額
0.8×10,000-0.3{(10,000-5,010)/7,320}×10,000=5,954円

よって失業保険は1日あたり約6,000円が支給される、というわけです。
(計算方法は諸条件により異なります)

失業状態でないと失業保険はもらえない

失業状態にいること

失業保険は誰でももらえるわけではありません。
失業状態でいる、ということが大前提にあります。

失業状態にいることとは具体的に次に当てはまることです。

  • 就職の意思がある
  • 就職できる状態(能力)にある
  • 就職活動をしているけど職が見つからない

これらの状態を満たして初めて失業状態と言えます。

ですから、例えば出産や育児、病気でしばらく働けない場合も失業状態とは言えません。(ただしこういった状況であれば失業保険を受給できる時効を延長することが可能です)

独立や起業で退職した場合

独立や起業を前提として退職した場合は、そもそも就職する意思がないし就職活動もしていないわけですから、前記の3つの要件を満たさないはずです。

よって独立・起業で退職した場合は失業保険を受けることができません。

ただし、再就職の可能性が残っている場合(起業しようか再就職しようか迷っている等)は失業保険を受給できるケースがあります。
詳細をハローワークに確認した方が良いでしょう。

なお、不正受給をした場合は3倍返し(受給額+受給額の2倍)のペナルティがあります。
絶対に不正受給は行わないでください。

自己都合退職や懲戒解雇時は給付制限がある

仮に失業保険を受給できる状態であったとしても、自己都合退職や懲戒解雇等の場合は3ヵ月の給付制限期間があります。
申請してすぐにもらえるわけではないため注意しましょう。

まとめ

  • 独立、起業前提での退職は失業状態ではないため失業保険は受けられない
  • 再就職の可能性があれば受けれられるケースもある
  • 不正受給の場合は3倍返しのペナルティ