通勤手当は支給しなくても良い

KABESHI

多くの企業では諸手当の1つとして通勤手当を支給しています。
でも通勤手当は本来支給義務がない手当だと知っていましたか?
法律上の義務がない以上、支給額も企業が自由に決められます。

手当には支給義務があるものとないものに分類される

企業の給与には様々な手当が加算されて最終的な総支給額が決まります。

基本給しか支給のない企業はシンプルですが、様々な諸手当が複雑に支給されている企業もまだまだ多くあります。

それらの諸手当には、法律上の支給義務があるものとないものに分かれることをご存知でしょうか?

支給義務がない手当は企業の厚意で支給されているものなので、支給基準や金額が企業が自由に決めることができます。

支給義務がある手当

支給義務がある手当は3つしかない

法律上、支給義務が課されている手当は以下の3つしかありません。

  • 時間外割増手当
  • 深夜割増手当
  • 休日割増手当

時間外割増手当

一般的に残業代と呼ばれている手当です。

簡単に言うと、1日8時間または週40時間を超えた労働に対して、25%の割増賃金が支給されます。

これは法律上の義務なので、残業をしているのに手当がないという企業は違法です。
(固定残業手当があれば、その見なし残業時間内については実費残業が不要)

また、所定労働時間が法定労働時間( 1日8時間または週40時間 )未満の場合は、法定労働時間を超える分までは割増が付かないこともありますが、これは違法ではありません。
(割増は不要ですが、通常の賃金である100%部分は必要です)

深夜割増手当

22時~翌5時までの時間帯に勤務した場合に支給される割増賃金で割増率は25%です。

勤務した時間帯が所定時間内か所定時間外かは問いません。

夜勤でそもそも所定時間が深夜時間であってもこの割増は必要です。

休日割増手当

ここで言う休日は“法定休日”を意味します。

法定休日とは、法律上必要な1週間に1日、または4週間に4日の休日のことです。

これをクリアしないで休日出勤させた場合は、35%の割増が必要です。

なお、いつが法定休日なのかは企業ごとに違いますから、仮に休日出勤をしていたとしても、それが法定休日ではない(法定外休日と言います)の場合は休日割増は適用されません。

その代わりに、時間外割増が適用され割増率は25%となります。

支給義務がない手当

上記以外は全て支給義務はありません。

  • 家族手当
  • 住宅手当
  • 皆勤手当

これらは全て企業ごとに支給するかどうか、金額も決める話です。

通勤手当も同様に、一般的な手当ではありますが法律上の支給義務はありません。

通勤手当の趣旨

通勤手当は通勤に要する実費を補填する意味で支給する場合が大半です。

通勤手当が支給されないと移動に関する費用は個人負担になります。

これでは労働者はやる気がでませんよね?

ただ一方、派遣社員の場合は通勤手当がそもそも支給されないケースも多く見られます。

支給義務がない以上、違法ではありません。

通勤手当の支給額

支給するしない同様に、金額も企業ごとに決めれられます。

一般的には1ヵ月あたりの通勤定期代相当額を通勤手当として、月2~5万円程度が上限になっていることが多いかと思います。

支給サイクルも毎月支給や、6ヵ月定期代相当を6ヵ月ごとに支給など、様々です。

通勤手当の支給義務が発生するケース

法律上の義務がないとはいえ、支給義務が発生するケースもあります。

それは、就業規則等で会社のルールとして設けた場合です。

会社ルールとして設けた場合はそのルールに従う必要があり、会社の気分で支給するしないを決めてはいけません。
(もちろん支給しない場合のルールを設けていて、そのルールに沿って支給しないことは問題ありません)

まとめ

  • 通勤手当は多くの企業で支給しているが、法律上は支給義務がない
  • 手当の金額や支給ルールも企業が自由に決められる
  • ただし就業規則等で定めた場合は支給義務が発生する